#02 「釣り」

ニュークレスト
ヒルサイド・ハイランド

ジェイコブ:
「あーあ!」

「何が悲しくてお前と釣りしなきゃなんないんだよ」

アーサー:
「ハハハ。良いじゃんたまにはこういうのも。
ジェイコブは釣りなんてやったことないだろ?」

ジェイコブ:
「待つのは嫌いだからな。水面をじ~~~~っと見てるだけなんてよう。
どうせなら大物釣ってケイトに料理してもらうか。
……ねえな」

アーサー:
「あいにく俺は待つのが得意なんだ。
……何も考えなくて良いし。
ところで、どうなの?バンドは?」

ジェイコブ:
「実はな……あまり良い状況じゃねえ。ほぼ毎日喧嘩続きで雰囲気が最悪でな。
そもそもギターのクソ野郎が問題なんだ」

アーサー:
「……でも、メジャーレーベルに移れるかもって話だったろ?」

ジェイコブ:
「そこでだ。そのことについてお前に話が……」



アーサー:
かかった!!

ジェイコブ:
「マジかよ!?」

アーサー:
「ふんっ!!」

「よーし!一匹釣れた!」

ジェイコブ:
「小っちえじゃねえか!!」

アーサー:
「良いんだよ。俺にとっては上出来だ」

ジェイコブ:
「ああそうかい。幸せだよお前は」

「(隣のじいさんなんか見てみろ、すげえじゃん。しかもこれ見よがしに)」

「(しかも妙にすかしてんのが腹立つな)」

「よし、俺もやるからには絶対釣ってやる!」

(くいっ!)

「お?」

来たーーーーーーッ!!!!

 

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